その中で思わず「なるほどっ!!!」っと思ったのが「Xmax」についてです。
今までは周波数とXmaxの関係には注目していましたが、再生音圧とXmaxの関係は全く気にしていませんでした(笑)
単純に考えて、Xmaxの大きなドライバーのほうが大音量時の歪が小さいってことになります。
その他、PCで測定データを見ながらドライバーのTSパラメータについてレクチャーしていただき、思わず納得なお話を沢山聞くことが出来ました。
そういえばフィディリティムさんのブログに「三次歪と音圧のグラフ」が載せてありますのでお借りします。

上図のようにPluvia Elevenは非常に低歪です。
なるほどコレが大音量再生でも歪っぽくならない理由ですね。
歪まないから、、、ついついボリュームを上げてしまう危険性もあるわけだけど・・・(爆死)
【参考資料】各社10cmフルレンジのXmax(Voice Coil Overhang)
・FOSTEX FE103En : 0.6mm
・FOSTEX FF105WK : 1.7mm
・TangBand W4-1320SIF : 3.0mm
・TangBand W4-2142 : 2.4mm
・MarkAudio CHR-70v3 : 4.3mm(1way)
・MarkAudio Pluvia Seven : 4.0mm(1way)
・Parc Audio : 非公開
ってことで、、、
Pluvia Seven+DDBH箱でスポット波の再生周波数特性を測定してみました。
正確な再生音圧はわかりませんが、50Wのアンプ使用でボリューム位置11時くらいでスポット波(30Hz、40Hz、50Hz、各-15dB)を再生してますので結構大きな音量で測定(軸上1m)してます。

基音と、その3倍の周波数との音圧差から「各周波数の三次高調波歪」が求められます。
おおまかに『基音に対して-20dBの差があれば歪率10%』ですので、40〜50Hzではそこそこ低歪だと思います。
尚、30Hzスポット波の再生音を耳で認識できても、実際には「基音+高調波」を聴いていることになるので、高調波歪の多いスピーカーでの『聴感だけによる判定』はあてになりません。
やはり、「聴感+測定」での判断が正確な判定に繋がると思います。
さて、話はそこで終わらないでDDBHの優位性についてブッコいておきます(爆)
基本的にバスレフ型や密閉型は振動板の共振(f0等)を利用して低音を増幅するので大音量になるほど不要な振幅が多くなりますし、同時に低域での空振りが起こりやすいので低域の再生効率が低くなりがちです。。
また、バックロードホーン、共鳴管等は振動板の共振に頼らず、ホーン共鳴、気柱共鳴を利用して低音を増幅するので、振幅は小さくなりますが共鳴による歪が大きくなります。
ところがDDBHは振動板の共振にもホーン・気柱共鳴にも頼らず、複合的に低音を増幅するので振幅は小さく、歪も小さくなります。
そのような訳で、適切に設計されたDDBH方式スピーカーは他方式に比べて低域の再生能力が一歩抜き出ています。
例えば、MarkAudioのMAOP7、MAOP10の潜在能力を発揮するにはバスレフでは役不足、DDBHが最適と思います。
、、、といった屁理屈理論を語るとツッコミが入りそうですが、実際に聴き比べれば納得できると思います。
ちにみに、バックロードの高調波歪を「バックロードの良い特徴」と認識するポジティブな方もいますが、一般的には『ホーン臭の元、クセの原因』と感じる方のほうがはるかに多いです。
例えば以下のような方は幸せです。

上図のハイレゾレコパルの記事はこちら
↓ ↓ ↓
「夏の工作特集第2弾! 実物大プラモ感覚で16cmフルレンジのバックロードホーンを完成させる!」