2015年11月07日

「バックロードホーンの進化」と「今後の展望」

■バックロードホーンの歴史、進化、今後の展望■
BackLoadHorn-History.jpg

オーディオファンの中には『バックロード嫌い』が結構居ます。
というか、バックロードの音が好きな人は全体の一割くらいで、残りは否定的な方々ばかり(笑)
それはバックロード特有の『ホーン鳴き』(ボーボー音)や『アバレ』(特定の帯域が強調される)の影響が大きいからに他なりません。
口の悪い人は「土管の中で聴いているようだ」などとおっしゃいます。
これらの短所はバックロード好きでも感じていることで、短所を押さえるために吸音材を使ったり、開口部をダンプしたりといった行動に出るのが常でした。
ところが、吸音材でもダンプしても焼け石に水状態で、効果的に改善させることが出来なかったんですね。

その後「開口部のダンプ」からもう一歩進んでダンプ箇所をダクト化する方法が出てきます。
この方法は、25年以上前から実験していましたが、長いこと『振動板面積≧開口部ダクト面積』に囚われていて、効果が有ったり無かったりで進展しませんでした。
現在は美味しいポイントも見つかって、そこそこな音を出せるようになりました。

もう一つの改善策としてホーンの複数化(ツインホーン、ダブルホーン、デュアルホーン等)があります。
これは特性の違うホーンを組み合わせて、癖の出る音域を分散化させるのが狙いです。
上手く組み合わせればそこそこの効果がありますが、構造が複雑になってサイズの肥大化、コストアップにつながります。
手間、コストに対する効果は高くないので微妙な感じではあります。

上記の流れとは別に、バックロードとバスレフを組み合わせる方法?(バックドードバスレフ、BHBS)が考え出されました。
正確な起源はわかりませんが、現在はまだ発展途上のようで設計方法、計算式等も公開されていないようです。
数少ない情報から推測するに『簡単な構造で大きな効果が期待できる』ようですね。
DD-BHは頭打ちですが、BHBSは今後のメインストリームになりえる方式だと思われますので、関係者各位には頑張っていただきたいです。
posted by masamasa at 13:43| 自作スピーカー