バックロードホーンの開口部にダクトを付けるとホーン共振が低いほうにシフトしますが、全ての共振が同じようにシフトするわけではなく、低い帯域程シフト幅が大きく、高い帯域程シフト幅が小さくなります。
具体的には100Hz以下は全域で同じようにシフトし、100Hzより上のシフト幅は徐々に小さくなり約500Hzまでシフト効果があります。
上記は、特性上の変化ですが、聴感変化は複雑で見極めが難しくもあります。
具体的効果は、、、
@低域レンジが伸びる
A低域の量感がアップ
B低域の締りがアップ
Cピーク、ディップの軽減(特性フラット化)
D透明感、静寂感がアップ
こんなところですが、ダクト面積変更、ダクト長変更で微調整出きるのが大きな特徴です。
尚、普通のバックロードホーンとDDBHでは「音のベクトルが違う」ので、同じような音を出すことは難しいと思います(と言うか、不可能だと思う、、、笑)

■ハイパーバスレフ(HB)
どんな方式のエンクロージャにも最適サイズがあって、大きすぎても小さすぎても最適に動作させるのが難しくなります。
ハイパーバスレフはシングルバスレフとダブルバスレフの中間サイズで「シングル&ダブルの良いトコ取り」を目指して最適動作させる方式になります。
具体的効果は、、、
@低域レンジの拡大
A低域量感アップ
B中高域の歪み感減少
などです。
この方式もダクト面積、ダクト長の変更で微調整が可能です。

[2019/08/25追記]
20cmBHでのダンプダクト有る無しでインピーダンス変化を測ってみました。

100Hz以下で変化幅が大きく、周波数が高くなるほど
変化幅が小さくなる傾向があります。
500Hz以上は測定値でも聴感でも変化は感じませんので、ダンプダクトの影響は500Hz付近までと考えられます。
ダンプダクト設計のツボですが、最低域を欲張りすぎると量感が減ってしまう(100Hz〜200Hz付近でレベルダウン)し、バックロードの良さが減少してしまうのでホドホドに(笑)
私は『ドンシャリ好きな量感重視派』ですので、基本的には80Hz〜200Hzを重視した設計をしています!!!
※ダンプダクトを思いっきり最低域重視に振ってサブウーファーに利用すると、上手い具合に80Hz以上が減ってアコースティックフィルターとして機能します。ダンプダクトの設計次第で色々な利用法が考えられます(^^)