具体的には、周波数特性をフラットにするのに「エンクロージャーで工夫」(=物理思考)するか、「電気的に補正」(=電気思考)するかといった方法の違いがあります。
例えば、「PST回路」「バッフルステップ回路」などは電気思考の産物になりますね。
それぞれに一長一短ありますが、エコの観点からすると物理思考のほうが有利だと思います。
物理的な工夫はエネルギー効率を上げることが可能ですが、電気的な補正では基本的にエネルギー効率が上がることはありません。
ってことで、、、、
エコスピーカー設計のツボは、、、
@能率の高いユニットを使う
A効率の良いエンクロージャー方式を採用する(フロントホーン、共鳴管、BH、、、等)
Bユニット背面の音圧を有効利用する(負圧を少なくする、吸音材を使わない、、、等)
Cエネルギー効率を下げるパーツを使わない(コネクター、抵抗、コンデンサ、、、等)
といったところです。
16cm未満の小口径・高能率なユニットというと選択肢が少なくなります。
20cmクラスだと能率は高いですがボックスサイズが大きく、コストも掛かります。
16cmクラスだと能率94〜95dB/W.mくらいのユニットがボチボチあります。
1本1諭吉以下のユニットを使って15mmラワン合板(三六板)1枚で作れば、2台で3諭吉以下に納まりそうです。
■DDBH-T16F-ECO-AD【設計図】

方式:DDBH(可変ダクト型)
サイズ:W.250xH.900xD.370(mm)
空気室容積:5.5L
スロート面積:114.4cu
ホーン開口面積:660cu
ホーン長:184cm
ダクト面積:132〜264cu
ダクト長:12cm
推奨ユニット(能率94dB/w.m以上)
・Audio Nirvana Classic 6.5" Ferrite Cast Frame
・Audio Nirvana Super 6.5" Ferrite Cast Frame
・DAYTON AUDIO PS-180-8
・EMS LB7
・FOSTEX FE166En
・FOSTEX FE168EΣ
■DDBH-T16F-ECO-AD【板取り図】15mm合板(三六板x1枚=1台分)

【要注意】
パーツMNの横幅は0.3ミリ小さい219.7mmになります。
正確にカット出来ない場合は、同寸法(220mm)に切り出し、紙ヤスリ等で修正します。
■DDBH-T16F-ECO-AD【ホーンイメージ図】
