インシュレーター、オーディオボード、マス(錘、スタビライザー)の基本的考え方
※基本的にアクセサリーは「必要悪」なので、使用は最小限に(笑)
■アクセサリーでの制振効果[制振=振動制御の総称]
●抑振(よくしん)
オーディオ機器の振動発生時に「発生自体」を重量等で抑える事。
オーディオ機器自体を重くして抑振効果を高めたり、機器の下に敷く重量級ベース、上に乗せるオモリ(マス)等は抑振効果の高い材質の物が多く使われる。
●断振(だんしん)
発生した振動を物理的に遮断する事。物理的絶縁。
振動を逃がさないので、発生源自体の自然減衰に頼るしかなく振動が長く残る。
耐震ゲル、無反発ゴム等は断振効果が高い。
●逃振(とうしん)
発生源の振動を抑えることなく、効果的に逃がす事。
逃振目的には、軽くて振動しやすい材質、硬くて比重が小さい材質が適しているが、強度との兼ね合いが難しい。
逆に重いもの(比重が大きい)は逃振効果は低めになる。
●吸振(きゅうしん)
発生した振動を吸収して減衰させる事。
耐震ゲル、防振ゴム等は変形することで衝撃、超低周波を吸収するが、オーディオ的に耳に付く帯域の振動吸収能力は皆無に近いので注意が必要。
■インシュレーター、オーディオボードのタイプ別特徴
●リジッド(ハード)タイプ
不要振動を逃がす放出、逃振系。
主な素材は金属系、木質系、石材系など。
硬いものほど共振周波数が高い傾向があり、効果もそれぞれ違ってくる。
インシュレーター自身も振動するので素材固有の音が乗りやすい。
重いものほどは抑振効果が高くなるが、逃振効果は落ちる。
●フローティング(ソフト)タイプ
粘質素材を使って不要振動を伝えにくくする遮断系。
逃がしも吸収もしないので、発生源の不要振動が多く残り一長一短。
主な素材は、耐震ゲル、無反発ゴム等
●セミ・フローティング(ハイブリッド)タイプ
不要振動を吸収しつつ逃がすハイブリ系。
「ハード素材+ソフト素材」のハイブリ構造や、バネ系構造などがある。
使用機器、設置部材質に合わせた構造が理想的。
■制振能力タイプによる組み合わせ
材質や構造等による基本性能のメリット、デメリットを理解して、効果的に組み合わせるとワンランク上の制振効果が期待できます。
ただし、使用機器との相性が出てくるので『こうすれば、こうなる』といった定石は当てになりません。
■インシュレーター、ボード等の組み合わせ効果の例
2015年02月25日
インシュレーター、オーディオボード、マス(錘、スタビライザー)の基礎知識[マトメ]
posted by masamasa at 22:10| ローエンドオーディオの『コツ』
2015年02月17日
インシュレーター比較試聴〜【メタル系、ウッド系、ゲル系、セミフローティング系の違いは?】
■インシュレーター比較試聴【メタル系、ウッド系、ゲル系、セミフローティング系の違いは?】
■メタル系、ウッド系、ゲル系、セミフローティング系の比較試聴です。
鳴かせるタイプの超軽量級スピーカースタンド(2.5kg)を使用して、インシュレーターはスタンド-フローリング間に設置。
・メタル系-TAOC鋳鉄
・ウッド系-DAISO木柱
・ゲル系-DAISO耐震ゲル
・セミフローティング系-自作
4つのインシュレーター、インシュ無しを比べます。
■録音はタスカムDR-07mkU(AB方式、16bit、44kHzでピークリダクション録音)、録音ポイントはSPから60cm。
再生プレーヤーは『AIMP3 ver3.55 , build 1345(26.03.2014)』
■使用機器は、、、
自作PC(Win XP home、フルファンレス仕様)
↓(光接続)
KENWOOD DM-9090(DACモード)
↓(自作RCAコード、2スケア)
DENON PMA-390IV
↓(VCTF2スケアケーブル)
TangBand W3-881SJF
SP-BOX(MAX-85)
posted by masamasa at 19:45| 自作インシュレーター
2015年02月16日
複数使いインシュレーターの使いこなし♪
複数のインシュレーターを組み合わせることで「最適な制振効果」が得られるかもしれません(笑)
●組み合わせの例(自作インシュと耐震ゲル)

基本的に大事なことは『スピーカー等の(不要)振動発生源に接する素材の影響が大きく出る』ということです。
インシュレーター個々の特徴を理解し、上記を念頭に組み合わせれば迷宮に入り込むことはないと思います。
以下、自作インシュを使った組み合わせの傾向です。
【】は「自作インシュのみ=良」との比較。
@-[上]自作-[下]耐震ゲル【音質-やや良】
自作インシュは逃振効果と吸振効果がありますが、耐震ゲルに遮断されて逃げられない分が発生源に戻ってしまいます。
設置面に振動を伝えないことが前提で、発生源の不要振動を最小限に押さえたいならこの組み合わせが最適。
A-[上]耐震ゲル-[下]自作【音質-やや悪】
耐震ゲルで遮断しきれない振動を自作インシュが受け持ちますが、効率の悪い使い方で自作インシュは本領発揮できません。
B-[上]耐震ゲル-[中]自作-[下]耐震ゲル【音質-悪】
耐震ゲルの上下使いで最大の遮断性能を発揮しますが、中間の自作インシュは能力を発揮できません。
上下が断振系インシュレーターの組み合わせでは、中間に何を使っても差は出にくいと思われます。
何よりも「安定性が極めて悪い」のは最大のデメリット。
C-[上]自作-[中]耐震ゲル-[下]自作【音質-並】
発生源と設置面の振動を抑え、且つ遮断する。
効率は良い感じですが、メリット的には微妙な感じ。
安定性はBほどではないが悪い。
※参考データ[積層インシュレーター編]
■おりんの消音時間比較(5回の平均値)
@-[上]自作-[下]耐震ゲル=10秒
A-[上]耐震ゲル-[下]自作=33秒
B-[上]耐震ゲル-[中]自作-[下]耐震ゲル=31秒
C-[上]TAOC鋳鉄-[下]耐震ゲル=20秒
D-[上]耐震ゲル-[下]TAOC鋳鉄=35秒
E-[上]耐震ゲル-[中]TAOC鋳鉄-[下]耐震ゲル=51秒
F-[上]耐震ゲル-[中]耐震ゲル-[下]耐震ゲル=37秒
●組み合わせの例(自作インシュと耐震ゲル)

基本的に大事なことは『スピーカー等の(不要)振動発生源に接する素材の影響が大きく出る』ということです。
インシュレーター個々の特徴を理解し、上記を念頭に組み合わせれば迷宮に入り込むことはないと思います。
以下、自作インシュを使った組み合わせの傾向です。
【】は「自作インシュのみ=良」との比較。
@-[上]自作-[下]耐震ゲル【音質-やや良】
自作インシュは逃振効果と吸振効果がありますが、耐震ゲルに遮断されて逃げられない分が発生源に戻ってしまいます。
設置面に振動を伝えないことが前提で、発生源の不要振動を最小限に押さえたいならこの組み合わせが最適。
A-[上]耐震ゲル-[下]自作【音質-やや悪】
耐震ゲルで遮断しきれない振動を自作インシュが受け持ちますが、効率の悪い使い方で自作インシュは本領発揮できません。
B-[上]耐震ゲル-[中]自作-[下]耐震ゲル【音質-悪】
耐震ゲルの上下使いで最大の遮断性能を発揮しますが、中間の自作インシュは能力を発揮できません。
上下が断振系インシュレーターの組み合わせでは、中間に何を使っても差は出にくいと思われます。
何よりも「安定性が極めて悪い」のは最大のデメリット。
C-[上]自作-[中]耐震ゲル-[下]自作【音質-並】
発生源と設置面の振動を抑え、且つ遮断する。
効率は良い感じですが、メリット的には微妙な感じ。
安定性はBほどではないが悪い。
※参考データ[積層インシュレーター編]
■おりんの消音時間比較(5回の平均値)
@-[上]自作-[下]耐震ゲル=10秒
A-[上]耐震ゲル-[下]自作=33秒
B-[上]耐震ゲル-[中]自作-[下]耐震ゲル=31秒
C-[上]TAOC鋳鉄-[下]耐震ゲル=20秒
D-[上]耐震ゲル-[下]TAOC鋳鉄=35秒
E-[上]耐震ゲル-[中]TAOC鋳鉄-[下]耐震ゲル=51秒
F-[上]耐震ゲル-[中]耐震ゲル-[下]耐震ゲル=37秒
posted by masamasa at 20:06| 自作インシュレーター
2015年02月15日
自作インシュレーターの制振性能は?
自作インシュ有り無しの特性を測っても差は無いし、音の差を言葉だけで表現しても説得力が乏しいのです。
生で聴いてみれば一目(聴)瞭然なんでしょうが(笑)
いろいろ考えて、仏具の「おりん」に辿り着きました(爆死)
ってことで、三点支持のおりんで音が止まるまでの時間を比較しました。

検証したインシュ色々と「おりん」

おりん単独の周波数特性。
基音が700Hzで、2kHzちょっと下の共振音が最後まで残ります。
■おりん(173g)の消音時間比較
各5回の平均値で長かった順に、
●耐震ゲル=56秒
●コルク=44秒
●発泡スチロール=40秒
●インシュレーター無し=38秒
●10円玉=28秒
●木柱=20秒
●TAOC鋳鉄インシュ=15秒
●純鉛塊=13秒
●自作インシュ=8秒
という結果になります。
自作インシュは逃振効果、吸振効果が高いので予想通り最短時間で鳴きやみました。
実際に音楽を聴いてみても、異次元の静寂感、躍動感、実在感に圧倒されます。
音の好みを別にしても、「メーカー製のインシュレーターでは聴けない音」が聴けます。
尚、耐震ゲルや無反発ゴムなどは振動吸収効果が高いと言われてます。
が、実際に効果があるのは「衝撃吸収(物質を落とす等)」「低周波域の振動吸収(約100Hz以下)」などに限られるようです。
基本的にソフト系のインシュレーターは『オーディオ的に耳に付く帯域の吸収効果は少ない』と考えて良さそうです。
生で聴いてみれば一目(聴)瞭然なんでしょうが(笑)
いろいろ考えて、仏具の「おりん」に辿り着きました(爆死)
ってことで、三点支持のおりんで音が止まるまでの時間を比較しました。

検証したインシュ色々と「おりん」

おりん単独の周波数特性。
基音が700Hzで、2kHzちょっと下の共振音が最後まで残ります。
■おりん(173g)の消音時間比較
各5回の平均値で長かった順に、
●耐震ゲル=56秒
●コルク=44秒
●発泡スチロール=40秒
●インシュレーター無し=38秒
●10円玉=28秒
●木柱=20秒
●TAOC鋳鉄インシュ=15秒
●純鉛塊=13秒
●自作インシュ=8秒
という結果になります。
自作インシュは逃振効果、吸振効果が高いので予想通り最短時間で鳴きやみました。
実際に音楽を聴いてみても、異次元の静寂感、躍動感、実在感に圧倒されます。
音の好みを別にしても、「メーカー製のインシュレーターでは聴けない音」が聴けます。
尚、耐震ゲルや無反発ゴムなどは振動吸収効果が高いと言われてます。
が、実際に効果があるのは「衝撃吸収(物質を落とす等)」「低周波域の振動吸収(約100Hz以下)」などに限られるようです。
基本的にソフト系のインシュレーターは『オーディオ的に耳に付く帯域の吸収効果は少ない』と考えて良さそうです。
posted by masamasa at 09:04| 自作インシュレーター
2015年02月12日
『YouTubeのオーディオ系動画』の有益性
「YouTubeでスピーカー再生音の違いが分かるわけがない」とか「真空管の音(=アナログ)をパソコン(=デジタル)で比較することに意味は有るのか?」などといったコメント、批判があります。
確かに録音条件や使用機材が分からない動画は良し悪しの判別が難しいと思います。
当サイトでは必要最小限の録音情報は公開しているのでギリギリ及第点ではないでしょうかね(笑)
「オーディオ系動画の有益性」については判断が難しいですが、視聴者の皆さんが有益性が無いと思えば見なければよいだけですよね。
ということで、、、
2015年2月12日付けの「視聴データ」を調べてみました。

当チャンネル過去28日間の視聴回数が53,883回!!!
何と1日当たり1,924回見られたことになります。
いや〜ビ・ツ・ク・リです(笑)
これはもう『十分有益性がある』と判断してよいでしょう♪
そのようなわけで今後とも同じようなスタンスで続けて行きたいと思います。
確かに録音条件や使用機材が分からない動画は良し悪しの判別が難しいと思います。
当サイトでは必要最小限の録音情報は公開しているのでギリギリ及第点ではないでしょうかね(笑)
「オーディオ系動画の有益性」については判断が難しいですが、視聴者の皆さんが有益性が無いと思えば見なければよいだけですよね。
ということで、、、
2015年2月12日付けの「視聴データ」を調べてみました。

当チャンネル過去28日間の視聴回数が53,883回!!!
何と1日当たり1,924回見られたことになります。
いや〜ビ・ツ・ク・リです(笑)
これはもう『十分有益性がある』と判断してよいでしょう♪
そのようなわけで今後とも同じようなスタンスで続けて行きたいと思います。
posted by masamasa at 22:33| ひとり言(ぼそ)
2015年02月05日
“音が紡ぐ総天然色立体映像”〜音のカタチ(形、姿、イメージ)を求めて♪
【音が紡ぐ総天然色立体映像】
■スピーカー出音から『音の距離感』『音像の大きさ』『音像の奥行き』『音の方向(左右、高さ)』等を感じ、脳内メモリーを総動員して『音像イメージ』を描き出します。
脳内データの量が多く、質が高いほど、音像をイメージしやすくなります。
慣れれば、意識しなくても自然にイメージが沸いてきます。
「音の三態」をバランスよく再現できるシステムがあって、無意識にイメージできるスキルが身につくと『素晴らしい音世界』が見えてくるでしょう。
■音の三態(三要素、Three Sound-Forms)
[1]測定できる音(Measuring Sounds)-周波数特性、室内残響、歪みなど
[2]形をイメージできる音(Forming Sounds)-音像、音場、輪郭、舞台、室内形状など
[3]抽象的な音(Invisible Sounds)-美しい、汚い、柔らかい、硬い、暖かい、冷たい、近い、遠いなど
■“音のカタチ(形、姿、イメージ)”と“音の輪郭”
たとえば実際のピアノの低音弦は「太く長く」、高音弦は「細く短く」なっていますが、音もそのような形を持っていると捉えると映像をイメージしやすくなります。
そして再生音の情報からピアノの向きや距離などを推測して三次元音像情報が得られます。
また、音の輪郭も色々で、細かったり太かったり、クッキリしていたりボヤケていたり、アニメ的だったり写真的だったりします。
■スピーカー出音から『音の距離感』『音像の大きさ』『音像の奥行き』『音の方向(左右、高さ)』等を感じ、脳内メモリーを総動員して『音像イメージ』を描き出します。
脳内データの量が多く、質が高いほど、音像をイメージしやすくなります。
慣れれば、意識しなくても自然にイメージが沸いてきます。
「音の三態」をバランスよく再現できるシステムがあって、無意識にイメージできるスキルが身につくと『素晴らしい音世界』が見えてくるでしょう。
■音の三態(三要素、Three Sound-Forms)
[1]測定できる音(Measuring Sounds)-周波数特性、室内残響、歪みなど
[2]形をイメージできる音(Forming Sounds)-音像、音場、輪郭、舞台、室内形状など
[3]抽象的な音(Invisible Sounds)-美しい、汚い、柔らかい、硬い、暖かい、冷たい、近い、遠いなど
■“音のカタチ(形、姿、イメージ)”と“音の輪郭”
たとえば実際のピアノの低音弦は「太く長く」、高音弦は「細く短く」なっていますが、音もそのような形を持っていると捉えると映像をイメージしやすくなります。
そして再生音の情報からピアノの向きや距離などを推測して三次元音像情報が得られます。
また、音の輪郭も色々で、細かったり太かったり、クッキリしていたりボヤケていたり、アニメ的だったり写真的だったりします。
posted by masamasa at 20:08| ローエンドオーディオの『コツ』